その精密さは、日本の鉄道の定時発着性にも似ている。日本の鉄道ダイヤの正確さは、ハードの整備はもちろんだが、日本人の鉄道員がいて初めて実現するもの。外国に日本の線路と車両、信号システムを持っていっても同じことは到底無理。鉄道員まで一緒に輸出できなければ実現しない。
ゴミの分別回収も同じ。あんな細い決まりごとを作っていたら、外国ではすぐに破綻してしまうだろう。比較的几帳面だと言われるドイツ人でも無理だろう。
それに比べるとドイツの分別回収は、万人ができるように設計されているところが素晴らしい。ベルリンの場合、再生資源ごみ、紙ゴミ、バイオマスゴミ、その他と分かれている。最後のその他は、特殊ゴミを除いてどんなゴミもOKで、分別しなくてもいい。ただし回収料金が一番高い。これならズボラな人がいても分別回収システム自体は破綻しないし、ズボラでもお金を出したくなければ、自然と分別に協力するようになっている。まぁ、集合住宅となるとゴミ回収費用がアパート全体の負担になるので、分別に協力しない反社会的分子もいないわけではないのだが・・。
それとは別に私の住む集合住宅では、最近ゴミ問題が発生している。それは、紙ゴミ、特に梱包材から発生する紙ゴミの過多だ。皆、紙ゴミは分別するのだが、増えすぎてコンテナが間に合わないのだ。増えすぎた理由は、想像に難くない。通販の梱包材だ。
通販業者の中には、こんなに大きな箱はいらないだろうとうほど、小さな商品でも大きな箱に入れて送ってくるところもある。運送業者による紛失を防ぐため?、あるいは存在感で宣伝するという目的もあるのかもしれない。
私の観察する限りだが、ドイツ人は通販が好きなようだ。以前に比べると長くなったとはいえ、ドイツの通常店舗の営業時間は限られていて日曜日は閉店、店員の愛想も良くないとすれば、通販に流れるのは自然なことかもしれない。従来の店舗では梱包を極端に省いているケースも多く、ドイツはエコ意識が高いと思われているが、通販にそれは適用できない。商品自体が専用の箱に入っているのに、通販業者がさらにそれをボール箱で梱包している(この点はドイツに限らないだろうが)。
そんなわけで、いつでも捨てられるごみ捨て場は、紙ゴミで溢れ、いつ行っても捨てることができない。それでも中にはコンテナが空になるのを待ちきれずに無理やり捨てていく輩もいるようだ。先日、管理部から警告が来た。捨てすぎるとその分だけ管理費がかさみますのでそのつもりで、というものだった。これが功を奏して紙ゴミが少なくなるだろうか。あまり期待できそうにない。
紙ゴミで溢れたコンテナ |
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