今回の阿房列車は、11時36分にホーフ駅を出発して最後の目的地であるニュルンベルクに向かった。乗ったのはIRE 3086列車。IREというのはInter-Regio Expressの略。以前DBの長距離列車体系にはIR、つまりInte-Regio(地域間連絡列車とでも訳そうか)という準急があったが、そのエキスプレスというわけではない。むしろRE(ローカル急行=快速)にI(インター)が付いたという方がわかりやすいだろう。長距離を走るREだと考えればいい。
このザクセン・フランケン幹線鉄道には以前は長距離列車も走っており、ICEもあったのがそれがICに置き換わり、それもなくなって追加料金不要のIREに変わった。ホーフまで乗ってきたREもそうだったが、今回のIREも以前のICに使われていた振子車両BR612。ICに使われていたと言っても二両で1ユニットの編成を複数繋いでいるだけで、ユニットの両端には運転席があり貫通していない。レストランもビストロもない実質二両の編成。よくこれをICに使っていたものだ。当時は白に赤帯の長距離列車塗装だったのが唯一長距離列車の風格を表していたようだ。それとも座席くらいはICのものを装備していたのだろうか。もっとも走りはかなりスポーティーなのだが。
ホーフを出た列車は、起伏の多い山村風景の中を走る。フィヒテルゲビルゲ山地とフランケンヴァルト山地の間を線路が通っている。
ホーフまでの路線に比べると急なカーブの連続が減ったが、それでもダイナミックな走りでニュルンベルクに到着。
ニュルンベルクに着くと向こうのホームにやはり振子車両が見える。BR612よりも前の車両だと思うが、611だろうか。台車を比べて観察していると、ドイツ人スポッターの姿もあり。ご婦人と一緒の中年男性。ご婦人は奥さんだろうか。男性は撮影に余念がなく、ご婦人は私と目が合い複雑な苦笑。ご同輩!
612の台車は、ボディーを傾け、車軸の向きを変える機構がよくわかる。(つづく)
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