説明書きにはMS Heiterkeitの歴史がかかれています。それによると、この船は1909年!にNeustrelitz(ノイシュトレーリッツ)の造船所で進水し、そのときの名前はKarl Wilhelm。当時は蒸気船でエルベ川とオーデル川の間を運航する曵船として利用されていたそうです。
第二次大戦後には、物資の買い出し客を乗せてWerder(ヴェルダー)へと運航するようになり、50年代には客船に改造され、動力をディーゼルエンジンに転換しました。そして名前を現在のMS Heiterkeitに変えてシュパンダウからヴァンゼー(湖)方面へ運航されるようになりました。ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが併合されると、さらにポツダムやヴェルダー(いずれももと旧東ドイツ地域)へ、また2006年に現在の所有者のものとなるとベルリン市中心部やクラドー、ブランデンブルクへと運航領域を拡大していったということです。
この船が誕生した100年前は、ディーゼルエンジンの船ではなく、蒸気機関で動く蒸気船だったのですね。たしかに! 写真を見ると、煙突がないのが物足りない感じがします。そして買い出し列車ならぬ、買い出し船として活躍し、ベルリンの壁の崩壊を見届けて、さらに運航を続けている。まさにドイツの20世紀の結晶のような船です。
次は、この船の現在の航路を紹介します。(つづく)
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