ご挨拶

乗り物好きを自任していましたが、このところ徒歩での旅行がマイブームです。

2011年1月10日月曜日

小麦・ライ麦ミックスブロート

ブロートというのは、ドイツでパンのことですが、このパン、何と呼べばいいのでしょうか。レシピの本には、Weizenmischbrotとあります。直訳すると小麦混合パン。

小麦とライ麦がはいっているのですが、「小麦混合」と言うからには、ドイツではパンはライ麦が基本で、それに小麦が混ざっているということでしょうか・・。

このパン、何と名付けるか。まずは作り方を読んでいただいて、皆さんのご意見を伺うことにしましょうか。

材料は、下の写真にある通りです。



といってもこれだけではわからないでしょうから、著と書きましょうか。

まずライ麦粉150 g(タイプ1150)と小麦全粒粉350 g。
1袋のDr. Oetkerイースト。銘柄はこれでなくてもいいのでしょうが、レシピの本を出しているのが、そのDr. Oetker(ドクター・エトカー)なので本にはそう書いてあります。レシピ本は、安売りでしたが、本で儲けようとは思っていないのでしょうね。話がそれました。材料の説明を続けます。
塩を小さじすり切り2杯。ちなみにドイツ語ですと、小さじはTLと略します。Tee-Löffel(ティースプーン)のことです。ここでは、南ドイツ産の岩塩を使いましたが、どんなものでも結構です。余談ですが写真にある黄色い箱の岩塩、ドイツでは普通のスーパーで売られているものですが、日本では高いそうですね。ドイツでは1ユーロもしませんが。
蜂蜜1 EL。ELはEss-Löffelのこと。直訳すると食べスプーンですからテーブルスプーンのこと。スープを飲むスプーンだと思ってください。つまり大さじです。ちなみにドイツ語では、スープは飲むものではなく、食べるものです。濃厚な感じがしますね。それだけでお腹いっぱいになります。
食用油50 cc。もちろん食用です。工業用油やミシン油を入れる人はいないと思いますが念のため。ドイツ語ではSpeiseölといいます。分けて綴れば、Speise-Öl(シュパイゼ・エール)。シュパイゼは、食べ物、料理という意味。エールは、ご想像通りオイルのことです。菜種油とか、ヒマワリ油とか、普通の炒め物に使う油です。Neutralöl(ノイトラールエール)、つまりニュートラルな油と書かれていることもあります。あまり癖のない油ということでしょうか。
あとは人肌に暖めた水300 ccです。

作り方にいきましょう。
上の写真のように粉もの、食塩、イーストをまぜでかき混ぜ、水、油を足します。

次にハンドミキサーで5分間、よくかき混ぜ、全体が均一になり滑らかになるようにします。結構力の要る作業です。ハンドミキサーには、こね棒が装着されています。ドイツ語ではKnethakenと言います。



混ざったら布巾を掛けて暖かいところに20分くらい置きます。下の写真は、暖房用のヒーターの上に載せているところ。これが便利なんですよね。


20分ほどするとイーストの効果で、下の写真のように膨らみます。
20分と書きましたが、重要なのは時間でなく膨らむことです。見るからに大きくなるまでまちます。ならなければ時間か温度が足りません。もう少し暖かいところに置き直してください。


膨れたら、台に粉をまぶしてその上で軽く混ぜ、下の写真のように長細くします。まぶす粉は普通の小麦粉で構いません。



そして長細い型に収納します。レシピの本には約28 cmと書いてありますが、そのあたりは適当で構いません。うちにあったのは24 cmです。


型に入れたら表面に水を塗り、小麦粉をまぶします。こちらも全粒粉ではなく薄力粉です。

そして暖かいところに布巾を掛けておいておくと、また大きく膨れます。


膨れたらナイフで1 cmほどの深さの溝を下の写真のように入れます。


そしてオーブンを摂氏200度の温度に熱してから、そこで焼きます。焼いている間にもいいにおいがしてきます。



40分から50分でアルマジロの焼き上がりです。ここでも重要なのは時間ではなく、焼けたかどうかという頃合いです。その頃合いがわかるかどうかは勘ですね。自分で焼けたと思ったらオーブンを止めてください。ただし自己責任でお願いしますね。

さあ、焼き上がりました。ふっくらと美味しそうにできました。


日曜日のブランチのためにアレンジしてみました。ゼクト(ドイツのスパークリングワイン)と挽きたての豆で淹れたコーヒー。皿にはチーズとサーモンを盛りつけてあります。

このミックスブロートは、そのままでも十分に美味しいのですが、蜂蜜やバターをつけるとさらに美味しくなります。

さあ、Guten Appetit!(グーテン・アペティート、召し上がれ!)


このブランチのアレンジメントは、日曜日の小さな贅沢、と名付けました。さて今回焼いたミックスブロートは、何と名付けましょうか。

レシピは、Dr. Oetker, Backen - So geht das - Die wichtigsten Grundrezepte in einem Buch, Bielefeld, 2006.を参考にしましたが、レシピそのものではなく焼いた経験をレポートしました。材料や手順の詳細はこの本をご覧下さい。Dr. Oetker、侮れません。

割と簡単にできて、味は絶品です。お試しあれ。日本で作るには材料が高いかもしれません。

2 件のコメント:

  1. Berlinerさま
    こんにちは。
    手作りパンで素敵なブランチ!おいしそうです!
    憧れますよ、こんな日曜日の食卓…。
    パン作りはやらないんですが、近所のベーカリーでおいしそうなのを買ってきて、ちょっと真似事をやりたくなってきました(笑)。
    こんなおいしそうなパンを作るなんて、すごいですね!
    私にはクッキー作りが関の山です…。
    では、失礼します。

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  2. 鉄軌さん、コメント有り難うございます。
    ハンドミキサーさえあれば結構簡単で、クッキーができれば作れると思います。私はまだクッキーは焼いたことありませんが、そちらの方が難しいかな。
    自分で作るとパンってこんなにうまいものだったのかと思いますね。自画自賛でしょうか。
    でも日本で作ると材料がすごく高いらしいです。日本では作ったことありませんでした。

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