ご挨拶

乗り物好きを自任していましたが、このところ徒歩での旅行がマイブームです。

2012年10月17日水曜日

CNLの夜行列車でベルリン-パリを往復(7)

 パリのアパートに三泊し、日本に帰国する女房をロワッシーで見送り、その足でパリ東駅へ。午後の車内は、市街へ向かう人でかなりの混雑。そして東駅の地下は早めに帰宅する人だろうか、やはりかなりの人出。私の荷物は比較的軽いが、肩から下げたパソコンが邪魔になる。ベルリンではそんなことは考えたことはなかったが、これだけの人の行き来があるとぶらぶらする荷物はやはり邪魔になる。

 長い迷路をたどって、最下層の高速地下鉄のホームから、やっと東駅の地上に出た。今夜のお弁当はアパートでこしらえたものが既にある。あとは飲み物を調達するだけ。ワインかビールが欲しいところ。ベルリンだったら大きな駅(中央駅、東駅、ツォー駅、フリードリヒシュトラーセ駅、アレキサンダープラッツ駅など)には、構内にスーパーや旅行者を目当てにちょっとした雑貨や食料品を扱う店があり、ビールやワインも難なく調達できる。しかしパリ東駅にはどこを探しても、水とソフトドリンク以外の飲み物が見当たらない。やっと探し当てたところはどうもお土産用の比較的高価なアルコール飲料のようでちょっと買う気がしない。
 駅から少し歩けばスーパーも見つかるだろうと歩き始めたが、それらしきものが見当たらず、肩のパソコンが重くなるばかり。高くても寝台車の列車給仕から求めしかないと、諦めて駅に戻ろうとすると、駅の近くに小さなスーパーを発見。ここで小瓶のワインと水を調達。ビールも購入しようかと思ったが、商品棚には束になったものしかなく断念。しかし支払いのときにレジカウンターの奥にバラ売りのものが見えた。万引き防止のためだろうか? ベルリンではこういう売り方はあまり見かけない。

 駅にもどったが出発まではまだまだ時間がある。列車も入線していない。どこか腰掛けるところはないかと歩いてみる。構内は、機関銃を持った警官が警邏している。国境警備ということだろうか。大空港を思わせる警備。

 駅の片隅にガラスで囲った待合室があるのを見つけて入ってみると、電源がとれる席もある。ここで前日に入った仕事を片付けることにした。待合室には、空港のように出発列車を表示するモニターもあるので、列車が入線すれば直ぐにわかりそうだ。
 一時間ほど仕事をして外に出てみると、CNLの列車が入線している。まだ出発列車を知らせる表示板には案内が出ていないが、一番後ろの車両のサボを見るとミュンヘン行きとなっている。ここにはハンブルクとベルリン行きも繋がっているはず。
 TGVを横目で見ながらホームの先へ歩いて行くと果たしてベルリン行きの編成がある。今回も座席車、簡易寝台車、寝台車の編成だが、それぞれ別の行き先を持った三つの編成が一つに併結されているので列車はかなり長い。これに食堂車が付いていたらホームからはみ出てしまうのではないかというほど。

右がCNL、左がTGV。車高が違う。


 自分の車両を見つけて乗り込む。東駅のホームはかなり低く、列車に乗り込むのはステップを登らなければならないが、この落差が旅情を醸し出している。

 車内は、まだ電気が供給されていないのか電気がともらずに薄暗い。その上カーテンが閉じられているので車室内はなおさら暗い。今回も4人室だが、やはり上段バースは前回同様に6人室の最上段バースト同じ位置。再び窮屈な思いをすることになるが、どうすることもできない。
 せめて鼾に悩まされずに寝られるように祈るばかり。(つづく)

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