ベルリンを出た列車は、約3時間走ってロストック中央駅に到着。そこから港まではロストックの港湾線を行くことになりますが、ヴァルノ川東岸のフェリー埠頭と西岸のクルーズ客船ターミナルがあるヴァルネミュンデに向けて市内列車がそれぞれ接続しています。今回はフェリー埠頭を目指します。そしてもし可能であればフェリーにも乗ってみたいと考えていましたが、さてどうなりましたか。
ロストック中央駅は、春だと言うのに肌寒く先が思いやられます。フェリー埠頭に行くなら終点のRostock Seehafen Nordという駅が最寄り駅なのですが、末端部が工事中なのか、この日はSEVに乗り換えてようやく着きました。
SEVというのは、Schienen-Ersatz-Verkehr、直訳すれば「鉄路代替交通」ということになりますが、簡単に言えば「代行バス」ですね。もちろんバス以外のことも理論的には可能です。馬車とか籠とかがあったら面白いですが、まずそういうことはないようです。また徒歩もなし。Verkehrは、交通と言う意味ですが、運輸でもあり、そういう意味で徒歩はこのカテゴリーには入りません。
その代行バスで着いたSeehafen Nord(海港北)は、駅ではなくただのバスの停留所。フェリー埠頭への行き方すら説明がありません。地図でだいたいの位置関係をおさえてきたのですが、目印になるようなものが全くありません。こうなると感が頼りになりますね。まずは広い通りを北に向かい、突き当たりを左へ。広い通りをとぼとぼと歩いているのは私独り。フェリーに乗ろうとする人はいないのでしょうか。それとも道を間違った? 殺伐とした景色と相俟ってどうしても不安になりますが、しばらくすると行き先表示が見えてきました。Gedser、Trelleborg、Helsinki(ヘルシンキ)は、いずれもバルト海の向こう岸。船に乗らなければ簡単には行けません。どうやら道に迷ったわけではなさそうです。
その向こうには、Siljalineのターミナルも見えますね。これもフェリーの会社ですが、スウェーデンとフィンランドの間の航路が有名です。白夜のバルト海を行く船、考えただけでもゾクゾクしますが、今回はそこまでは行けません。(つづく)
その向こうには、Siljalineのターミナルも見えますね。これもフェリーの会社ですが、スウェーデンとフィンランドの間の航路が有名です。白夜のバルト海を行く船、考えただけでもゾクゾクしますが、今回はそこまでは行けません。(つづく)
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