ご挨拶

乗り物好きを自任していましたが、このところ徒歩での旅行がマイブームです。

2018年1月24日水曜日

私の散歩道 - リーツェンゼー公園(画像あり〼)

 シャルロッテンブルク地区、ベルリンSバーン内の最西部にリーツェンゼー(湖)というゆがんだ瓢箪状の湖があり、その周囲は公園になっている。湖の周りは、公園内と一般道がプロムナードになり、一部を除いて湖面を見ながら湖岸を一周できるようになっている。一周すると30分くらいだろうか。

 瓢箪のくびれた部分の上をNeue Kantstraße(ノイエ(新)・カント通り)が通っているが、その部分はトンネルが湖の両側を結んでいる。

リーツェンゼー湖の両側を結ぶトンネル。上を通るのがノイエ・カント通り。


 この湖岸の散歩道、大げさに聞こえるかもしれないが、私の人生に影響を与えた道。散歩の習慣は、ベルリンに来て数年してからついたのだが、その頃、私の人生は完全に行き詰まっていた。ベルリンに来る時に持ってきた目標は何も達成できておらず、達成の見込みもない。アルバイトで食いつなぐだけの日々、完全に煮詰まっていた。絶望。

 そんな私にとって唯一の安らぎを与えてくれるのが、この湖の周りを巡る散歩だった。湖のほとりを歩いていたある日、ふと湖が私に話しかけているよに感じ、私は心の中でそれに答えた。

 - お前は、どこへ向かっているのだ?
 -  どこって、目標だよ。はるばるとこの街に来た理由はそれさ。
 - 目標? それって行かなきゃならないところなのか?
 - ・・
 - 人生なんて日々、同じことの繰り返しだよ。目標なんて無意味だ。
 - そうだろうか? 目標は必要だし、それがなければ進めない。
 - そうかな? お前は私の周りを毎日毎日巡っているようだが、それは意味のないことなのかな? それを楽しんではいないのか?

とそんな感じの対話をしたように記憶する。たしかに私は散歩を楽しむようになった。日々繰り返されるなんの変哲もない行事を楽しめるようになっていた。反対に「目標」が自分を苦しめているのに気がついた。

 放下著! 執着を一つ捨てることにした。そして日本に戻らずにベルリンに暮らし続けることを決めた。

トンネル内の歩道は、老朽化のために現在閉鎖中。

それから15年近くが経った。ノイエ・カント通り下のトンネルは、歩道の橋が老朽化したために現在閉鎖中。閉鎖をきっかけに私の散歩コースのバリエーションが増えた。それは、私に人生の道の選択が一つではないということを教えてくれているようだ。散歩道に感謝。

 散歩が人生を変えることもある。

 

湖岸の旧ボートハウス(カフェ):夏
南のカスカーデを望む

クノー-フィッシャー-プラッツ(広場)を望む。
湖近くの休憩施設
Pianocafe am Lietzensee - 湖は見えないが甘いケーキが食べられるカフェ。古い楽器の展示があり、時々朗読会やミニコンサートが開かれている。
Sale E Pepe - イタリア料理店。湖は見えないが、夏には屋外でワインを傾けながら涼むことができる。以前はスペイン料理店でタパスが食べられた。
Hotel Seehofのテラス - 夏の間、テラスがオープン。湖を見ながら飲食(飲むだけでも)を楽しめる。気温、風向きによっては、避けた方が賢明(湖の悪臭)。
Engelbecken - ドイツレストラン。湖は直接は見られないが、ドイツ料理とバイエルンビールが美味しいレストラン。シュニッツェルは私からのおすすめ。
Boothaus Stella am Lietzensee - 古い設計に基づいて再建されたボートハウスを利用したカフェ。湖に直接面している。Seehofと同様に夏には湖の水質悪化の影響を受けやすい。
・Manstein - Engelbeckenと道を挟んで向かい合うカフェ。



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