ご挨拶

乗り物好きを自任していましたが、このところ徒歩での旅行がマイブームです。

2012年5月14日月曜日

海を渡る阿房列車(3) - 切符の購入

(2)で書いたようにドイツ-スウェーデン間に唯一残った直通列車の廃止を危惧して、急いで切符を手配することにした。普通、私はドイツ鉄道のサイトでオンライン購入する。Bahn Cardという割引証があるので25%引き購入できる。しかし今回、このサイトで検索しても目的の列車Berlin-Night-Expressがヒットしないとなると別のところで買わざるを得ない。

私が買ったのはスウェーデン国鉄のサイト。710スウェーデンクローネは約80ユーロ。6人コンパートメント、つまり3段式簡易寝台の上段で予約。3段式の寝台って日本ではなくなって久しいが、ヨーロッパにはまだまだ健在。面白いのは、同じ列車に3段式と2段式の両方の簡易寝台車が連結されていることがあるということ。もちろん2段式の方が3段式より料金が高い。「簡易」がつかない寝台車も別に連結されていることがあり。こちらもエコノミーとデラックス、また一室を何人で使うかによって料金が異なってくる。Berlin-Night-Expressは、すべての車両が3段式の簡易寝台で選択の余地はない。あるのは一室をすべて借り切ることぐらい。それなら独りでコンパートメントを独占して大いびきをかいても気兼ねがない。

ちなみに簡易寝台車のことをLiegewagenという、Liegeは寝椅子だそうだが、liegenというのは動詞で横になること。ってことはこれはあくまでもベッドではなく椅子であって、寝るのではなく横になる寝台ということか。正式寝台車はSchlafwagenで「寝る」寝台だ。こちらは、密閉度が高くプライバシーは保てるが、独りで一部屋を占有するのでなければ、他人と同室になるのは簡易寝台と同じ。眠ってしまうとはいえ、知らぬ他人と同じ部屋に籠るのはあまり良い気分ではなさそうだ。

切符は無事に購入できたのだが、ちょっと気になることが・・。このサイトで切符を注文し、切符は郵送で送ってもらおうと思ったのだが、これが出来るのはデンマーク、スウェーデン、ノルウェーだけで、どうもドイツには送ってくれないらしい。諦めて自分でプリントアウトするものにしたのだが、ここでも気になることが一つ。検札のときに身分証明書を見せろと書いてあるが、身分証明書として上記三国のIDカードかEUパスポートあるが、それ以外はだめ? 私の日本国旅券ではだめなのか。カルマル同盟三国とEU市民しか相手にしない? そんな馬鹿な。単にサイトの不備と判断して購入することに決めた。これでベルリンからマルメーまでの列車が確保された。

帰りは同じルートを通るのも面白くない。同じルートで夜と昼を比べるというのは、まあそれなりに面白いが、今回は別ルートに決めた。マルメーからエール海峡にかかる橋を渡ってコペンハーゲンへ。そこからドイツへ渡るICEが出ている。こちらも途中、連絡船を使う。この列車は、ICEの中でも貴重な気動車ICE。ベルリンまで直行のものもあるが、途中別の急行列車に乗り換えるものを選んだ。

Bahn Cardで割引切符を購入したので44ユーロと安い。ただし座席指定料金が4ユーロ、切符の郵送料が3.5ユーロかかった。ドイツ鉄道の切符は、自分でプリントアウトできQRコードを使って改札が行われるが、このルートは国際線であるせいか、自宅プリントアウトでの購入は許されず、選択できるのは郵送のみ。お金は別にかかるが旅の気分は出る。

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