ご挨拶

乗り物好きを自任していましたが、このところ徒歩での旅行がマイブームです。

2012年7月8日日曜日

海を渡る阿房列車(9) - Malmöの駅と街

トレレボリを列車が発車。定刻なのかどうかは分からない。そもそもベルリンを出たこの列車が止まる駅は、時刻表には載っていない。止まるのはザスニッツとトレレボリだけで、フェリーへの積み込みと積み降ろしだけ。敢えて言えば船内の駅に停車ということになるが。

トレレボリの港を横に見て、街を列車が出ると直ぐに農村地帯に入る。トレレボリはスウェーデンの南端で海に面していてどことなく明るい感じがする。海のある風景はいい。しかしスウェーデンの農村風景も悪くはない。牧歌的な風景が車窓を流れる。途中、昔駅であったろう場所を通るがプラットホームはもう見当たらない。


畑の緑は、麦だろうか。こんな牧歌的な風景の中を二両きりの列車が行く。外からこの列車を見れば、絵本に描かれたような光景なのかもしれない。

もう終着のマルメも近い。乗客はもう皆起きて降りる支度を初めているが、私の乗ったコンパートメントは、下のバースの乗客が寝台をたたんでくれないので席に座ることができない。コンパートメントの客車は、廊下に折りたたみの席が付いていることが多いが、この車両にはそれがない。廊下が、普通の座席車よりも若干狭いような気がした。

30分ほど走るとマルメ中央駅に到着。付いたのは地上ホーム。街並も整頓された感じで清潔感がある。ベルリンのように落書きだらけで殺伐とするということもない。

ただ人気のない街、ということが気になった。日曜日の朝ということもあるが、道行く人の姿がない。自動車も多くはない。

駅でホームの感じや、車室を朝の光の中で撮っておけば良かったと思うが、どうもそのときは降りるのが先でそこまで考えが及ばなかった。寝不足のせいだったかもしれない。

駅で腹ごしらえをし、まず向かったのは海に面した街区。港湾地区は、どこも似ていることがあるが、道が広く、どことなく殺伐としている。この日は、日曜日のだったせいもあるのか、人っ子一人おらずまるでゴーストタウン。こんなところを外国人の旅行者がうろつくものではないと思い、海を見て直ぐに退散。フェリー港は、倉庫街の先で、歩きではかなり距離があり諦めた。

港へ続く運河からは、この街のランドマークにもなっているねじれた高層ビルが見えた。

まず中央駅に戻り構内を見て、運河の対岸で一休み。煉瓦作りの趣のある建物。正面のファサードは、逆光で撮影できず。

旧市街に足を伸ばす。街の広場も閑散としている。逆光であまり写りがよくないが。これは市庁舎らしい。



清潔な街だが、本当に人気がない。みんなバカンスで留守なのだろうか。

ドイツのような木組みの家もある。

この旧市街の一角を見て中央駅に戻る。駅の地上ホームでは、長距離列車が出発を待っている。電気機関車はドイツ製か? 客車は、かなり古めかしい重厚な造り。この列車の前の二両は、簡易寝台車のようだが、昼間でも寝台利用だろうか。それとも座席車として利用しているのだろう。あるいは回送を兼ねて繋がっているだけか。よくわからなかった。

もう一度、駅のファサードの撮影に挑む。このときは陰っていたせいか、逆光もそれほどひどくない。撮影に成功。

駅の地上ホームもきれいで、改修したばかりの様だったが、地下ホームはもっと清潔で、無機質な造り。デンマークのコペンハーゲン行きの列車はこのホームから出る。

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