ご挨拶

乗り物好きを自任していましたが、このところ徒歩での旅行がマイブームです。

2012年9月23日日曜日

乗ってみたいドイツの鉄道

 このページでは、いつか乗ってみたい路線や列車をリストアップしていきます。したがって当分執筆中になります。

ミッテンヴァルトバーン(Mittenwaldbahn)

 ミュンヘンを出発し、オリンピックのシャンツェで有名なガルミッシュ・パルテンキルヒェンとヴァイオリン作りの街ミッテンヴァルトを経由して、オーストリアのインスブルックまで。起伏に富んだ山岳風景が期待できる。
 この路線は、2012年で100周年記念を迎え、記念切手も発行された。


アルゴイバーン(Allgäubahn)


ハルツ縦貫狭軌鉄道


パノラマSバーン(ベルリン)


ライン川右岸路線(マインツ - コブレンツ)

 ローレライが見える左岸の路線は有名な景勝路線だが、ローレライの岩がある右岸路線は、ローカル線化してしまっていていることもあって、あまり有名ではない。
 優等列車や食堂車で景色を眺める優雅さはないが、かえってのんびりして楽しめるのではないかと思うが、わたしもまだ乗ったことがない。




2012年9月22日土曜日

Innotrans 2012 Public Days

 2012年9月23日、ベルリンで開催された鉄道技術国際見本市Innotrans 2012の一般公開日に行って車両を見てきました。入場料は2.5ユーロと安いのですが、公開は屋外展示の車両のみ。それも車内には入れてくれないものがほとんどでかなり寒かった。今日のベルリンの最高気温15℃と同じくらいに・・。

 それでもいくらか写真を撮ってきましたのでご覧下さい。

 まずは、スイス連邦鉄道のローカル列車。ダブルデッカーです。


  2等車 は清潔感にあふれていますが、ドイツの車両と変わりません。

続いて1等車。リクライニングしませんがピッチはかなりゆったりしています。足下も広々。但し4列配置はDBよりも狭い。



 おや、この展望車はドームカー?


 東欧のどこかの国の製品。


 私はオールドタイマーが好きなのですが今回はあまり展示されていませんでした。下はレールバス。愛好者協会による展示のようでした。


 車内は、以前にベルリン近郊で乗ったことのあるものとそっくり。このシート、転換クロスシート(新幹線0系や185系踊り子のシートと同じ)です。




 RZは、ロシア鉄道でしょうか。寝台車です。残念ながら中には入れず。Siemensの製品?台車は幅を変えられるものかなと思ってよく見たのですが、わかりませんでした。モスクワ - ベルリン - パリの列車に使われるKurswagenでしょうか。


 そしてまたもドームカー? 説明が何もなく何のための展示だったのかわかりませんが、どうも遊覧列車用に使われるようです。2013年から?
 内装はまだできていないようでした。




 スウェーデンのマルメーで見た近郊型連接車が展示されていました。


 これはスロヴァキアの製品のようです。EC用の車両っていう雰囲気でしたが、何の説明もなし。


 DBのSバーン用の電車のようです。


 DBのディーゼル機関車かな。電気式だと思いますが。


 これもチェコの鉄道のためのものだと思われます。低床車両ですね。ヨーロッパの大陸の鉄道はホームが低いので、アクセスには低床が良いのですが、格好悪い。


 Talgo用機関車。敷地の一番端にあって撮影もままならず。

客車の2ユニットが展示されていました。


 最後の機関車もスロヴァキアのものだったでしょうか。イメージは赤鬼?


 今回は、近郊型車両の展示が多かったようです。それと東欧ですが、スロヴァキアが特に多かったようです。

 Innotransは専門メッセで一般公開はおまけのようなものですから仕方ありませんが、今日は車両の説明も十分でなく、車内は非公開というものが多く、盛り上がりませんでした。展示は屋外ばかりなので、もう寒くて・・。

2012年9月15日土曜日

ドイツの鉄道おすすめ路線

この記事は、執筆中です。これまでに乗ったことのあるお勧め路線を紹介します。

ライン側左岸線(コブレンツ - マインツ)

 有名なライン川を眺めながら走る路線。以前はフランクフルトからボン、ケルン、デュッセルドルフへ向かう優等列車は皆この路線を通り、古城やライン川の風景を眺められる車窓は、この路線のアトラクションだったが、今はフランクフルトとケルンの間に高速新線が開通し、この路線を通るICEはほとんどない。それでもICはまだかなり残っているので、インビス(軽食堂車)やレストラン(本格食堂車)で車窓を眺めながら食事や飲み物を楽しむチャンスは残っている。すこし残念なのは、ときどき工場などの無粋な施設で川の眺めが遮られること。
 この路線を最後に楽しんだのは5、6年前だったろうか。ベルリンからケルン、コブレンツを経てパリに向かったときに通ったのが最後だと思う。
 高速新線ができたことで旅客幹線としては、一ランク下がったかもしれないが、ゆっくりと景色を楽しむのには却ってその方が良かったかもしれない。IC/ECの車両の窓はICE車両のそれよりも大きく、景色を眺めるならICEよりも好都合。ベルリンに住んでいるとこの路線を使う必要はあまりないが、また乗ってみたい路線の一つ。


モーゼル川沿岸線(コブレンツ - トリア)

 ここもライン川沿線と同様に川の風景が楽しめる。ライン川と違うのは、地形の変化が細かいこと。モーゼル川はライン川に比べると小さいが蛇行しながら流れているため、線路は右に左に曲がり、橋梁を渡りトンネルをくぐりとバラエティーに富んだ風景を楽しめる。ライン川に比べると沿線に工場が少なく、無粋な風景を見なくて済むところはメリット。
 優等列車はIC(急行)がトップでICE(特急)は設定されていない。ICの食堂車はインビスカー。この路線に初めて乗ったのは、1994年だったと記憶しているが、当時はRE(ローカル急行:快速)にもインビスカーを連結したものがあり面白かった。
 この川も運河化されているが、ライン川と違って各所に高低差を克服するための閘門式水門が設けられている。遊覧船を使うと船からの鉄道を眺めることもできる。宿泊できるキャビンを備えた船で、この川を通るクルーズに参加したことがあるが、葡萄畑の眺めも楽しかった。
 以下の二枚の写真は2006年に撮影したもの。ベルリンからパリに向かう途中、ルクセンブルク行きのIC車内から撮影。





エルベ川沿岸線(ドレスデン - ジェチーン(チェコ))

 これも川に沿って走る路線。ドイツは、海に面した北部の地形はほとんどがなだらか。したがって複雑な海岸を縫うように走ると言ったスリリングな光景は期待できない。水辺を走るとなるとどうしても川か湖になるが、川であると渓谷を作っているところで好ましい鉄道風景が展開する。
 エルベ川は、ドイツからチェコにかけて「ザクセンのスイス」と呼ばれる砂岩地帯で険しい渓谷を作っており、沿岸を鉄道が通っている。私がこの路線を体験したのはもうかなり前のことで1990年の夏。ドレスデンを出た列車はちょうど夕暮れ時にこの地帯を通ったのだが、夕日が白く切り立った岩肌に映えて幻想的な景色が出現した。当時はまだ東ドイツが存在し、私の乗った車両も東ドイツ国鉄(RB)のものだったようだが、なかなか照明がつかず車内は本が読めないほどの暗さだった。しかしそれが却ってこの幻想的な風景を印象深いものにしてくれた。
 あれ以来、この路線に乗ることはないが、またいつかこの路線、その時間の列車に乗ってみたい。できれば当時と同じように窓の開く車両で。



追記:上の二枚の写真は、2013年3月末から4月はじめにかけてプラハに出かけたときに食堂車より撮影。このルートを走るECは、ほとんど(すべて)窓が開かない。早朝、夜に走る夜行列車の付属編成(座席車)には窓が開くものがある。ライン川よりも川が線路に近い。(2013年4月14日)


バルト海鉄道連絡船の旅(ベルリン - マルメー)

 この路線は、景色を眺めるというよりは「体験」がポイント。世界的に絶滅危惧種になっている鉄道連絡船を体験する旅。「鉄道連絡船」といっても運営は、鉄道会社ではなくフェリーを運航する船会社。だから正確に言うと「鉄道フェリー」。
 ベルリンから真っ直ぐ北上するとリューゲン島と言う島にたどり着くが、その港町ザスニッツから対岸のスウェーデンの港町トレレボリまで鉄道フェリーが結んでいる。但し、現在旅客列車での連絡は、EN300/301という夜行列車のみ。その他の列車は、ザスニッツのフェリー港には行かないので鉄道連絡にならない。また対岸のトレレボリでも、トレレボリまで伸びている路線は貨物線であり、この夜行列車を除いて、旅客輸送は廃止されている。
 港に着いた列車は、乗客ごと船の中へ。船内には「駅」があり、対岸に着くまでそこに停車している。乗客は、そこからフェリーのデッキにも行けるので、その施設を使うこともできる。但し夜なのでメインレストランやバーは閉まっており、食事はカフェテリアのみ。あとは免税品店が開いている。ほとんどの乗客は、列車の寝台で寝たままで列車から外に出る人は希。
 この旅は、2012年6月の「海を渡る阿房列車(全11回)」で実行しているので、詳しくはそちらを参照。

 参考:海を渡る阿房列車

鉄道車両航送フェリーへと入る列車の最後尾から撮影
(「海を渡る阿房列車」より)



ザクセン・フランケン幹線鉄道(Sachsen-Franken-Magistrale)(特にドレスデン - ホーフ)

 気分は峠のライダーか!?
 鉄道の楽しみというとおとなしく景色を眺めるという落ち着いた大人の趣味を思い浮かべるが、もっとスポーティーな、ジェットコースターなどの絶叫マシーン系の楽しみ方を求める人にこの路線はお勧め。
 この路線は、東西ドイツ統一を経済面で成功させるための産業基盤整備事業の中でそれまでの設計速度、最高70 km/hを最高160 km/hにまで高めた。ただし最高時速160 kmというのは、振子列車を使用した場合。
 振子車両/列車というのは、カーブにさしかかるとボディーを傾け、車軸を線路の曲線にフィットさせ速度を落とさずにその箇所を克服するもの。ちょうどバイクがボディーを傾けてカーブを曲がる、あるいはスキーでの回転と似たところがある。
 ICEにもそういう車両があるが、昔から幹線だった在来線に投入されいることが多く、高速新線に比べればカーブが多いとは言え、鉄道の知識があって、その車両が振子車両だと知っている人でもなければ、振子運転しているとは気がつかないだろう。
 この路線に投入されているのはICE車両ではなく(かつて投入されていたが技術上の不安があり中止)、Regio Schwingerというローカル列車用の車両。しかしローカル列車用だからといって侮るなかれ! これが、この路線ではかなり熱い走りをしてくれる。
 統一後の整備事業で高規格化したことは既に述べたが、高規格化といってもルートを変更したわけではないので、かなりの急カーブが残っており、そこを右に左にとバンクをつけて通過するのは、かなりスリリングなスラローム体験。振り子テクノロジー(Neigetechnik)を遺憾なく発揮している感じがする。したがって乗り物酔いするタイプの方にはお勧めできない。
 景色の方は深山幽谷というほどでもはないが、山岳路線の風景はなかなか。飯田線の飯田 - 岡谷に似ている。

ドレスデン中央駅で出発を待つRegio Schwinger(612系振子式気動車


(2012年11月11日更新)





2012年9月11日火曜日

海を渡る阿房列車(11) - 鉄道連絡船(デンマーク-ドイツ)

このところ仕事がとても忙しい。本業の翻訳業は、円高の影響か繁盛している。そのためブログの更新が疎かになっている。ファンの人はいないと思うが、もし更新を楽しみにされている方がいらっしゃれば、申し訳ない。お許しあれ。

今回で11回目になるが、「海を渡る阿房列車」もこれで最後とする。

まずは車窓からの写真。首都コペンハーゲンのあるシェラン島からロラン島へ渡る橋だったと思う。デンマークには、島国というイメージはなかったが、首都は島にあり、最大の領土もユトランド半島であるから、国土は島嶼性が強い。乗ってみて初めて実感できた。


次の写真は、デンマーク国鉄が利用しているドイツ製ICE車両。本当はこの車両がコペンハーゲンからハンブルクまで走るはずだったのだが、この日は途中から。この駅はニュケビングファルスターという駅だったかと思うが、もう記憶が定かでない。

ちなみにこのICE車両、電車ではなく気動車。ICE-TDという電気式ディーゼル駆動の振り子列車と言うかなり貴重な存在。ただ、ハンブルクまでの路線では、その能力が発揮されているとは言えない。先のEC用列車とスピードの違いは感じられない。

そして今回最後の鉄道連絡船。1時間もかからない航路で、船もそれなりに小さくちょっと揺れた。船は両方向にブリッジがあり、どちらの港でも回頭しない。やはり列車ごと船に乗り込む。船の中に架線をつけるのは大変なので、ここでは気動車であるICE-TDのメリットが出る。


船でお茶を飲んでいるとまもなくドイツ側の岸が見えてきた。フェーマルン島プットガルテンの港はもうすぐそこ。ドイツの日常風景になった風力発電用の風車が背景に見る。実はコペンハーゲンからハンブルクへは、この鉄道連絡船を使わなくても橋だけで結ばれているが、大分遠回りになるため時間がかかる。船は乗り降りの手間がかかるがショートカットなので時間的メリットがある。ちなみにドイツとコペンハーゲンを結ぶ夜行列車は、この連絡船コースではなく遠回りのコースで運行されている。寝て行くにはそちらの方が都合がよいのだろう。

 この写真は船内のICE。カーデッキにはこのように自動車と鉄道車両が一緒に入る。



あとはハンブルクでICに乗り換えてベルリンに向かったが、混雑していたこともあり、あまり写真撮影はしなかった。このICはドレスデン行きのドイツ国内車両なのだが、なぜかチェコの車両が使われていた。私の乗った二等車は仕切室(コンパートメントの車両)。二等はすべてそのタイプ。最後尾に増結車両が連結されていたがそれだけが開放室。ちなみにドイツのIR用の車両。この列車には食堂車も連結されていて、チェコの料理とビールも楽しめるはずだったが、この日は込み合っていて食堂車の座席までいっぱいだった。ヨーロッパの鉄道もバカンスシーズンは混み合うし、また最近では飛行機のようにある程度早割切符を売って座席を埋めているので、混み合う列車も多いような感じがする。といっても日本ほどのすし詰めになることは滅多にないが、やはり長距離列車なら座席予約をお勧めする。

観光はほとんどしない乗るばかりの今回の純粋阿房列車の旅はこれでお終い。こんな旅ができたのは何年ぶりだったろうか。かなり「鉄の血」が満足した。

また阿房列車の旅に出てみたいと思っている。