今週の木曜日、久しぶりに税関を訪問するはめになった。といっても怪しげなものや密輸をやらかしたというわけではない。日本からパンフレットを取り寄せたところ、それが「商品見本」と表示されていたために、お役所の方で、なんだなんだ、ということになったらしい。
私が呼び出された、郵便物の税関は、Kufsteiner Straße 71-79, 10825 Berlinにある。最寄り駅はSバーンのInnsbruger Platzなのだが、ここから行くには人通りのない道を通らねばならず、暗くなってからは気味が悪いのでお勧めできない。私が行ったときも、前を歩いていたムスリムの女性が、後ろから近づいてくる私の足音におびえたのか、初めは早足に、そして走るように逃げて行った。実はこちらも逃げ出したいくらい人気がなく、気味が悪い通り。お願い、逃げないでと引き止めたいくらいだった。行くならInnsbruger Platzではなく、地下鉄のU4 Rathhaus Schönebergからアクセスした方が良かったようだ。
ここを訪れたのは、12年間ベルリンに住んで2度目。前回はもう10年以上も前のことで、訪れたのも日中だった。前回は場所さえ見つければ難なく荷物を受け取ることができたのだが、今回は前回と違ってまず申し込み窓口に通され、受付に並んで来意を告げ、受け取る郵便の内容物を申告しなければならない。私が到着したとき既に20人近くが列をなしており、申告を終えて呼び出しを待つ人が部屋一杯、40人くらいはいただろうか。列はいっこうに進まず、イライラし出すが、それが我慢できないなら、ドイツ暮らしは止めた方がいい。で、私の場合、止めるわけにいかないので、もうイライラをコントロールする術が身についてしまったようだ。
日本人としてドイツに暮らしていると、接する人のタイプが偏ってくる。イライラを抑え込んでしまうと、こういういろいろなタイプの人が集まる場所は、観察するには結構楽しかったりする。老若男女、善男善女?が集まる。若い女の子もいて、結構美人もいるなぁ、なんて見ていると無駄に過ごす時間も無駄に思えなくなってくる。
受付が済むまで30分、それが終わって呼び出されるまでに30分ほど待っただろうか。呼び出されて隣室の扉から入り、指定のカウンターに行くと、税官吏が郵便物の中身を調べるのだが、私の向かったカウンター4の担当官はかなりハイテンションな女性。終業時刻が近づいているので、疲れと目前に迫ったゴールで気分が高揚しているのだろうか。
日本からの荷物?、中身は何かな?・・と自分がプレゼントをもらうかのごとく楽しげ。封筒を開けますよ、傷つけないようにやりますからね・・、と楽しい作業は続く。中身を出して、あ〜、申告通りパンフレットね。残念だけど、(課税する)価値はなさそうね。日本語は読めないけどさ。はい、どうぞ、と無事に荷物を受け取ることができた。
むすっとされるよりこういう対応の方がいいけど、最後の「残念だけど」ってのは傑作。
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