昨年、ヴィースバーデンで開催された見本市にこの列車で出かけた。今年は、高速線寸断の影響でマグデブルク経由となるため日帰りは厳しい、それなら今回は見合わせるかと考えていたのだが、高速線の復旧が早まり再度の見本市訪問が実現した。昨年は2等車の個室を使った。混んでもいなかったし十分快適だったのだが、今回は1等車を利用することにした。ただ去年と違い早めに予約したので、実は去年の2等での往復よりも安くついた。
朝6時少し前、ベルリン・ズュートクロイツ(Südkreuz)駅に列車が入線。この日は11月6日だが、11月1日のスプリンター(?)は、この駅には停車も通過もせずに、ベルリン東駅を始発としてベルリン市内を南北ではなく東西に横切って運転したようだ。車内で入手した運行表によれば、東駅を4時20分に出発し、シュテンダール他、通常のICEが停車する各駅に停車しながらフランクフルトへと向かったということがわかる。ヴォルフスブルクからブラウンシュヴァイクを経由してヒルデスハイム、ゲッティンゲンに停車しているのでハノーファーは通らないショートカットコースで走っていたことになる。
スプリンターは、快速ICEだが車両は何の変哲もないICE第1世代の編成。大分陳腐化した。
下の写真は、1等車の個室。座席はご覧の通り開放室のそれと同じ独立シート。2等車の座席とは違うのだが、片側に3人×2の6人部屋だからその点は2等と変わりがない。部屋は2等よりは広いのだろうが昔は5人が定員だったのでダウングレードの感は否めない。
私が今回予約したのはコンパートメントではなく開放室の方。昨年、帰りの列車で同室の人が話し好きでゆっくり休めなかったという経験から今回は開放室を選んだのだが、コンパートメントもがらがらだったので、こちらでも良かったかもしれない。その辺りが1等車と2等車の違いか。
下の写真が1等車の開放室部分。私に割り当てられたのは独り掛けの席。それはいいのだが、何と窓側に関わらず柱の陰で外が見えないという最悪の席。ベルリン最後の停車駅シュパンダウを過ぎても席に余裕があったので窓のある席へと移動した。
昔は窓の位置に合わせて座席が配置されていたはずだから、こういう柱の陰で外が見えないという席はなかったはずだが、後から前後の間隔を詰めたのだろう。コンパートメントと同じでここにもダウングレードの痕跡が伺われる。昔に比べると今の1等車は、1.5等車、昔の2等に近づいて来ている。驚くなかれ、前後の間隔だけをとるとICE1等車のそれは、東海道新幹線の普通座席よりも窮屈ということになる。まあベルリンとヴィースバーデン往復を135ユーロで購入できることもあるのだからその点は致し方ない。ダウングレードにも感謝。
それでも1等車が2等車と違うところもある。それは、ICEに限るが、供食サービスがあること。有料だが食堂車からの出前を座席で受け付けてくれる。スプリンターの場合、さらに無料の軽食サービスがある。チョイスは、ハムかチーズのサンドイッチ。簡単な食事だがボリュームはかなり。それにお茶/コーヒーとジュース、お菓子も配られる。コーヒーは、おかわりもあり。
昨年は、到着がかなり遅れてスプリンター&ICE特別料金が払い戻されたが、今回は定刻通り9時42分にフランクフルト中央駅に到着。
ちょうど列車を降りるときにお客さんからの問い合わせの電話があった。このお客さん、この前デュッセルドルフに行ったときも中央駅で列車が入線して来たときに電話をくれた。鉄道の旅と縁があるのか?
駅のラウンジに駆け込んで、メールをチェックし、電話で問い合わせをくれたお客さんにも返事ができた。依頼の内容は鉄道とは何の関わりもなかったが・・。
ラウンジを使えるのも1等車の恩恵。移動中でも落ち着いた環境で仕事ができるのは有り難い。
帰路に利用したラウンジの様子(1等専用ブース) |
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