ご挨拶

乗り物好きを自任していましたが、このところ徒歩での旅行がマイブームです。

2012年6月16日土曜日

海を渡る阿房列車(4) - やっと届いたトーマスクック時刻表

今回の阿房列車のために1月以上も前に注文していた『トーマスクック・ヨーロッパ時刻表』が、出発直前になってやっと届いた。これは吉兆と見るべきか、それとも旅先で時刻表とにらめっこしなければならなくなるぞ、せいぜい頑張れよという悲運の神からのせめてものプレゼントと考えるべきなのか。とりあえず旅のアイテムが一つ増えたと言うことは喜ぶべきだろう。


久しぶりに購入したトーマスクックは、厚さは以前とあまり変わらないが、ヨーロッパだけではなく中国、インド、アメリカ、日本、オセアニア、アフリカなどの主要列車も掲載されている。ということはそれだけヨーロッパの鉄道で掲載する内容が減ったと言うことだろうか。それもあるかもしれないが、高速列車網の整備によってタイムテーブルが合理化され紙面を節約できたということもあるかもしれない。タイムテーブル上だけで旅をする時刻表ファンには悲しい現実。24時間以上をかけて運行する列車や車両はロシアから来るものを除いてヨーロッパにはもうほとんどない。


さて私の乗る列車は、昔の時刻表と同じくタイムテーブル50に乗っている。列車番号は変わっていてEN 300となっている。ENはEuroNightの略。ヨーロッパ夜行急行に格付けされている。列車の愛称はBerlin Night Express(ベルリン・ナイト・エキスプレス)。説明には、
3月31日から10月7日まで、但し10月27日、30日、11月1、3日も運行。簡易寝台は2等。軽食とドリンクの車内販売あり(レストランはフェリーの船内で)。マルメ - ベルリン。要予約、特別料金適用。
となっている。レストランは船内でというのが面白い。編成は、座席車はなく、すべて2等簡易寝台だけということ。軽食とドリンクは、カートサービスか、列車給仕から求めるのだろう。

この列車、ベルリン中央駅を22時31分に発つとマルメ中央駅に8時10分に到着するまで途中停車駅はない。飛行機や長距離バスと同じということだろう。時刻表には、フェリー内にどれくらい留まっているのかは書かれていないが、タイムテーブル2385にフェリーの運行が掲載されている。ザスニッツを深夜2時15分に発つ便がこの列車を乗せる船だろう。トレレボリまでの所要時間は4時間ということだから、6時15分が到着時刻と言うことになる。夜食には遅過ぎるし、朝食には早過ぎるが、船内は散策してみたい。

しかしトレレボリに6時過ぎに着くのに、そこからマルメに到着するまで2時間近くもかかると言うのは解せない。そんなに距離はないはずだが。実際に行ってみないと分からないこともある。

2 件のコメント:

  1. 先日はご紹介ありがとうございました。今になって「海を渡る阿房列車」のシリーズをゆっくり拝読しているのですが、驚きました、Berlin Night Expressという存在があることにです!ヨーロッパでも、合理化のもとに優等列車が統合されたり、食堂車が減ってきたりという実情があるようですが、一方ではまだこんなユニークな列車も残っているのですね。消えてしまううちに、体験しておきたいものです。私も夜行列車愛好派で、次回日本に帰るときは「あけぼの」に乗りたいと思っているこの頃。それまで残っていてほしい・・・

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    1. 暑くなりましたね。
      コメント、ありがとう。この列車、本当に面白かった。ただSchlafwagenではなく、Liegewagen(6人部屋)だったので辛かったのみ事実。この列車、DBのサイトで検索して、再びヒットするようになったのですが、料金の情報が出ないので使いにくいですね。
      でも体験する価値はありますよ。夜行列車でこれほどまとまった時間フェリーに載っているのってもうこれだけかもしれません。ヨーロッパだけでなく世界中で。
      夜行列車は西欧では減りましたが、東欧に目を向けるとまだまだ残っていますから、どうぞ取材して執筆のネタにして下さい。またドイツのCNLの一等寝台もシャワー付ですばらしい設備なので是非レポートしてください。鉄男/鉄子が期待しています。
      「あけぼの」って、いわゆるブルートレインですか? まだ残っていたんですね。もう廃止されたと思っていました。

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